最終更新日 2024年3月26日 by 1stcdoreg

千葉県に本社を置く朋和産業株式会社は、1500名以上の従業員を抱え650億円以上を売り上げる、食品パッケージを中心に事業を展開する企業です。
事業は主に軟包装資材のプラスチックフィルムや紙を扱い、製造販売を行っているのが特徴です。
また販売促進にも力を入れており、企画製造から販売まで一貫して手掛けています。
包装に用いる機械の販売もしていますから、改めて専門的で精力的な企業だと分かります。

朋和産業株式会社の沿革

1962年に設立された朋和産業株式会社は元は東京の企業で、当時は墨田区で事業がスタートしました。
1967年に千葉県船橋市に本社工場が完成したのを機に、千葉県に拠点を置いて事業に集中するようになります。
1979年には習志野に本社ビルが新築、同時期に福岡に子会社が設立されています。
転換点となったのは1986年の東洋化工包装株式会社買収と子会社化で、そこから更に1995年の干潟工場完成、東洋化工包装株式会社の吸収合併と勢いがつきました。
現在の方向性が定まったのは、1998年のレンゴーグループ入りでしょう。
レンゴーグループはダンボールを始めとした資材の国内大手企業で、流通において知らない企業はないくらいに有名です。
朋和産業株式会社はこのレンゴーグループの新たな一員として、100%子会社で傘下入りを果たしました。
本社工場には物流倉庫が増築されましたが、これは受注の増加が見込まれたからに他ならないでしょう。
組織的に大きくて影響力もあるレンゴーグループ入りは、それだけ受注が増えて責任も増すことを意味します。

2020年には千葉市に関東物流センターが開設

本社工場では加えて製版棟、グラビア棟が増設されました。
東京のデザイン室の開設の他、2007年には上海、2009年は台湾と海外にも拠点が誕生しています。
ここ10年の設備の拡充も積極的で、2012年は新ラミネート棟と本社ビルの新築、2016年には干潟工場の自動倉庫増設棟や全熱交換器などの設置が行われました。
近年も海外拠点を拡充しつつ、2020年には千葉市に関東物流センターが開設され、今まで以上に物流のシステム化が進んでいます。
つまり、従業員数からも分かるように現在は影響力の範囲が広く、日本の食を支えていると言っても過言ではない企業に成長したわけです。
売上高の大きさは受注量の多さの表れで、大手食品メーカーからも受注を受けていることを意味します。

朋和産業株式会社の主力商品

朋和産業株式会社の主力商品はデイリー食品やチルド食品、冷凍食品を包むパッケージです。
これらはコンビニやスーパーマーケットに陳列される商品で、お客さんが直接目にして手に取る食品ばかりです。
当然ながら購入してすぐに食べることもありますから、パッケージは開けやすさが重視されます。
ただ、陳列中に品質が著しく低下することは避けなくてはいけないので、酸素や水分の透過性にも気を配られています。
一方では使い終えた後のリサイクルも考える必要があるので、分別しやすく処分が用意な特徴も併せ持ちます。
包装資材は埋蔵量に限りのある石油由来ですから、リサイクルの促進だけでなく消費量の削減も不可欠です。
朋和産業株式会社は日々大量に消費される食品軟包装資材を扱う企業として、責任を持って資材の消費量削減に取り組んでいます。
包装資材は薄くなると強度に直結するので、極端に薄くすることは難しいです。
しかし、貼り合わせやコーティングなどの技術を駆使することで、強度や食品の品質を保つことに成功しています。

常温で保管する菓子類の包装資材も取り扱っている

冷凍用の包装資材は低温環境で使用しますから、常温から冷凍温度、あるいは冷凍温度から常温に変化しても物性が変わらないことが必要です。
冷凍食品を繰り返し解凍再冷凍することはあまりないですが、そういう事態も想定して開発を行うことが欠かせないです。
大手企業から大事な商品のパッケージを引き受けるわけですから、包装資材の製造に不備があってはいけませんし責任重大です。
この為、品質管理やトレーサビリティーもしっかりとしていますし、万が一不備が見つかればすぐに原因を特定して速やかに対応できる体制です。
ラミネート資材も製造しているので、常温で保管する菓子類の包装資材も取り扱っています。
水分を嫌う米菓や、ある程度水分が必要な珍味もありますから、菓子類といっても種類は様々ですし、商品によって必要な資材は違ってきます。
その微妙な違いやニーズに精通していたり、ニーズに応える資材を提供できる企業というわけです。
他にもレトルトやフタつきのパッケージ、ペットボトルのラベルを代表するフィルムタイプの資材やチャックつき、いわゆるスタンディングパウチもあります。

まとめ

このように、食品分野の包装資材を扱わせたら右に出るものはいないですから、大手を含めた食品メーカーから一目置かれているのも頷けます。
高品質な製造技術は印刷品質にも表れていますし、信頼性の高い技術はメディカル分野でも活かされています。
常に無駄のない生産体制の見直しや環境保全にも取り組んでいるので、社会の役割を理解しているお手本にすべき立派な企業だといえるでしょう。